奈落

同僚らしい男が来てる。
友達かな。
いや、後ろがほぐれてる。
ひどいな。
私の愛娘に子までなしておいて。
おまえは誰の想い者なんだ?
ビーチチェアの上に、私は寝そべりながら、私は私を倅にしゃぶらせている。
倅に倅を。
下品なjokeはやめておこう。
犬のようにかしづくおまえは想像通り尺八が下手だ。
されてもだえてきた躯。
男たちを楽しませてしまう淫乱な躯。
ああ、娘が言っていた。
 
紳士なの。
ちょっとぐらい羽目を外してほしいくらい。
 
そうだろう、そうだろう。
でもおまえでは管理しきれないよ。
この男の抱えてるものは闇だ。
愛して愛して狂っていくのではなく、愛させて、愛させて、狂わせていく。
植え込みのあの男は、こっちへ来たいだろうか。
来たく『したら』どうなるだろうか。
ああ、そこは好きなとこだ。
もっと丁寧に。
歯を立てるな。
 
 
いつの間にか、ビーチパラソルの下にいた。
どこから入ったんだ俺。
あの植え込みをどうやって抜けた。
わからない。
わからないまま俺は今、あいつの尻を見下ろしている。
ポロシャツに、洗いざらしたコットンパンツを合わせてる初老の男のナニを裸で懸命にしゃぶってる俺の恋人。
裸の尻は白く、月明かりに浮かび上がっている。
初老の男は俺を見、ちょっとだけ顎を振って、サイドテーブルを示す。
ローションの小瓶。
つまり…
 
てらてらと、ひかる奴の尻と、俺のそれが今一つになる。
嫁の父親の下僕をいま、他人の俺が突き上げる。
これは奈落だ。
 
 
 

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