赤い脳髄

作者は合衆国のホラー小説家ドナルド・ワンドレイ。1927年に『ウィアード・テイルズ』にデビュー。そのデビュー作がこれだったのだ。散文詩風のコズミック・ホラー。脳髄だけみたいな姿の宇宙人たちが、母星の滅亡の危機の際して会議を開き、その席で、赤い脳髄が、 自分は危機回避の方法を発見した と言い出す。精神同調してその方法を分け合おうとする脳髄たち。 ところが。 みたいな話。 オチがすごい…

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レイプ・男からの発言

筆者はティモシー・ベイネケ。翻訳は鈴木晶、幾島幸子。刊行年は1993年。 連続強姦犯をはじめ、妻や恋人をレイプされた男、レイプ裁判に携わる検事、弁護士、警官、精神分析医、救急医等、男たちへのロングインタビューであると概要に書かれているのだが、男性が懸命にレイプについて考えてみた、ほとんど初めての本だったのだ。少しは割り引いて読んであげてほしい。 最初に男女の社会的視線(だったもの)を、言…

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23分間の奇跡

作者はジェームズ・クラベル。新しくやってきた溌剌とした若い女性教師が、教室を“掌握”するのに要した時間はたった23分間だった、という寓話。さらっと読めますが、実はとてもとても恐ろしい物語です。 著者、ジェームズ・クラベルは、作家である傍ら、映画脚本や映画監督も手掛けてきた人で、なんと古い方の、 The Fly(ハエ男の恐怖。1958年。脚本) とか、あの名作、 大脱走(1963年…

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